【頑張れは、なぜ禁句? ~メンタルヘルスのポイントその2】
【頑張れは、なぜ禁句? ~メンタルヘルスのポイントその2】
メンタルヘルスの大事なポイントの一つ、
「がんばれ」という言葉の使い方について。
メンタルヘルスケアの観点から考えてみます。
「がんばれ」の声かけが
メンタルヘルス的に要注意な人は、
①周りからどう見ても「最近おかしい」と思える行動が出てきた
②努力することを回避しているように見える
ような人です。
①の場合、期待に答えるために、
頑張って頑張って頑張り続けた結果、
頑張るエネルギーが底をつき、
でも頑張り続ける人です。
この人はガス欠寸前の状態。
こうなると、身体や態度に変化が見られるようになります。
昼間に意識がもうろうとしている。
ミスが増えるなどなど。
このような方に頑張れというと、
「まだ認められていない」と自動思考が働き、
「もっと頑張らなければ」と思い、
ガス欠なのにメーターが振り切れる運転をします。
とうとうエンストを起こし、止まる。
本人がどんだけ頑張ってアクセルを踏んでも進まない。
「もうだめだ。」と自己否定を起こし、
自殺する可能性もある。
こんな「最近おかしい」と思う方には、
頑張れは禁句です。
続いて②の場合。
つい「なんでもっと努力しないんだ!」
「自分から動け」と、こちらがイラついた経験がありませんか?
そしてそう感じる人がいるかもしれません。
ただこのように感じる人には、
「もっと頑張れよ!」は、実は効き目がない。
何故かというと「頑張り方が分からない」のです。
この人には、今どこで戸惑っているか、
何に躊躇しているのか、どこで不安を感じるかなど、
しっかりと聴き出すことが大事。
その状態を考えた上で、
最良の進み方をを教えてあげるのです。
管理職の方で、めんどくさいという方がいますが、
だから給料が高いとご理解ください。
部下への指導代も給料に含まれています。
また①の人には、「無理するな」も
場合によっては禁句の時もあります。
本人に無理をしている自覚がない場合が、多いからです。
その一言で「結局認めてもらっていない」
「もうだめなんだ」と解釈し、余計心を壊すことも多いのです。
①の場合には、常に
「最近疲れが見えるけど、辛い事があったら
いつでも相談にのるから、なんでも言ってね。」
と開かれた態度をとること。
やってきた経緯をしっかり認める声をかけること。
すぐに相談する場を設け、聴くに徹し、
一緒にどうしたらいいかを考えること。
①②に共通して言えるのは、頑張れの前に、
頑張れていないのはなぜなのかを、
検討する必要があるということ。
この二つにまで目が配れるのが
メンタルヘルスのスキルなのです。
是非、参考にして下さいね!
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